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働き方改革の一環として、リモートワークを導入される企業が増えています。
リモートワークはこれまでの日本社会においてはなかなか馴染みが薄い文化でした。しかし、徐々に受け入れられ、世相も大きく影響し、現在では当たり前のように浸透しています。
他方、具体的な定義やメリットについて特に理解せず働いている方も多いのではないでしょうか?
本記事は、「リモートワークとは何か?」を中心に、いわゆる新しい働き方全般に対して解説する内容です。
テレワーク、サテライトオフィス、モバイルワーク、在宅ワーク、ノマドワーク、ワーケーション。こうした混同しやすい言葉の位置づけも明確にし、違いがわかるよう言及していきます。
加えて、これらの環境下で役立つクラウドPBXの魅力についても紹介します。
ぜひ、ご参照ください。
インターネット環境さえ整えば、PCやスマートフォンの活用だけで業務遂行が可能な時代です。そうしたなか、場所や時間に縛られることのない働き方が、定着しつつあります。まさしく、リモートワークが象徴的です。
実際のところ、出社せずとも業務に支障をきたすことなく、むしろ生産性の向上につながるケースは珍しくありません。
確かに、従業員側からすると、「満員電車を避けられる」「服装自由」「上司の視線を感じずに済む」といったポイントで、仕事に対するモチベーションやコンディションが、良い方向へと作用する期待が持てます。一方で企業側も、設備や光熱費などのコストを抑えられます。
恩恵にあずかるシーンが次々と生まれることで、仮に今後、感染症のパンデミックがひと段落ついたとしても、(同じ形ではないにせよ)おそらく継続して適用する構えの企業は少なくないでしょう。
リモートワークとは、直訳通り遠隔で働くことを意味します。会社の業務をオフィスから離れた場所で行うことに対して広義で使える言葉です。
つまり、モバイルワークやノマドワークなどもリモートワークに内包される呼称だといえます。
※ちなみに“リモート”はコンピュータ用語としてもゆかりがある言葉のため、一連の新しい働き方の呼び名についてIT業界では、共通して“リモートワーク”が用いられる傾向にあります。
作業場所は自宅だけでなく、カフェやホテル、レンタルオフィスなどさまざまです。
なお、厳密には、出社する必要がない「フルリモートワーク」、出社日を決められる「ハイブリッドリモートワーク」、(主に非正規雇用者を対象とした)一時的にリモートで参加する「テンポラリーリモートワーク」、業務委託や派遣契約のもと出社せずに業務を任される「リモートアウトソーシング」の4種類に分けることができます。
リモートワークは、雇用形態にかかわらず実施可能です。
こうして細分化されるなか、リモートワークを導入する企業が増えることは、この先も容易に考えられます。
先述の通り、従業員側、企業側、どちらの観点でもリモートワークによってメリットが得られます。
決して慌てて導入する必要はありませんが、何とはなしに躊躇されているのであれば、まずはどのような利点があるのか、ひいては成果が期待できるのかだけでも知っておくといいでしょう。
以下、あらためてピックアップします。
リモートワークによって出社の手間が省け、通勤時間も削減できます。何より多くのビジネスパーソンにとって、満員電車の苦痛からの解放は筆舌しがたい喜びでしょう。
通勤によるストレスは、業務のパフォーマンスに少なからず影響を及ぼすものと思われます。そのまま集中力に作用するといっても過言ではありません。
時間を効率的に使えること自体、有意義ですが、トラブルや遅延に悩まされない生活こそが従業員にとって一番のメリットだと考えます。リモートワークの実施が、一人ひとりに対して精神衛生上プラスに寄与し、仕事へのモチベーションにつながれば、結果、企業全体の生産性向上にも大いに期待が持てるはずです。
リモートワークのメリットをダイレクトに感じられるのがコスト面です。
通信費や光熱費だけでなく、不要な印刷物の減少などにも寄与します。
さらには、レンタルスペースでまかなうなどしてオフィスごと手放すとなれば、固定費を大きく浮かすことができます。
その他後述する人事に関しても、採用費や人件費を抑えることが可能です。
たとえば育児や介護を余儀なくされる方などは、働ける環境が限られてしまいます。状況次第では、やむを得ず退職に至るケースも出てくるはずです。そうした事態を避けるべく、企業側は臨機応変に対応しなければなりません。そのうえで、リモートワークやテレワークはまさしく筆頭に挙げられる対策です。
そもそも世間一般的に、ワークライフバランスの実現を重視する方が増えてきています。それゆえリモートワークの柔軟性こそ、人材確保につながるメリットとして使わない手は無いでしょう。
退職者防止や企業イメージの向上は人事担当者を悩ます大きな課題です。時代とともに多くの人のキャリアに対する考え方も変わっていくなかで、優秀な人材を雇用し続けるためには、リモートワークの導入はもはや必須といえるかもしれません。
※リモートワークやテレワークが採用活動にいかに重要であるかは、こちらの記事でも確認できます。あわせてお読みください。
【新卒就活生5割強「テレワーク重視」】採用活動における「テレワーク制度」有無の重要性
新しい働き方について巷では、冒頭でも触れた通りリモートワークだけでなく、テレワーク、サテライトオフィス、モバイルワーク、在宅ワーク、ノマドワーク、ワーケーションといったさまざまな言葉が行き交い、用いられています。
が、普段何気なく使いつつも実は、「リモートワークとテレワークの違いは何?」「サテライトオフィスって働き方なの?」「ワーケーションの本来の目的は?」……等々、疑問を持たれている方もいるはずです。
以下、リモートワーク以外で呼ばれる働き方について、それぞれ特徴が分かるよう端的に説明します。
テレワークの“テレ(tele)”も“リモート”同様、言葉としては遠隔を意味します。そのため、リモートワークとテレワークを同義に捉える方も多いでしょう。実際、混同することで特に支障をきたすことは無いと考えます。しかし、テレワークの場合、明確に定義が存在するのも事実です。
テレワークの発祥は1970年代のアメリカです。
名目上の一義では、「ICTを活用し場所や時間を有効に活用する柔軟な働き方」と定められています。
一方で、日本テレワーク協会によると次の3つの働き方が該当します。
・在宅ワーク(在宅勤務)
・モバイルワーク
・サテライトオフィス
上記3点とテレワークはそれぞれ独立した働き方とみなす向きもあったかもしれません。しかし厳密には(少なくとも日本では)そうではなく、とりもなおさず、いずれもテレワークに内包されています。
また、リモートワークが先にお伝えした通り、IT業界でよく用いられるのに対し、テレワークは歴史もあってか、行政機関や自治体などで使われることが多い言葉です。
加えて、雇用関係が前提である点もテレワークならではの特徴だといえるでしょう。
文字通り、業務を行う場所が自宅に限定される働き方です。テレワークの一種に位置づけられます。
日本国内で本格的に浸透していく動きが見られたのはおそらく2011年の東日本大震災以降でしょう。BCP対策の必要性が声高に叫ばれるようになったタイミングや勤怠管理ツールの機能が充実していくなかで、多くの企業が導入しています。
在宅ワークにもいえますが、テレワークだけでなく広義ではリモートワークに含まれる働き方といっても差し支えないでしょう。
働く場所に関しては、自宅に限らず、常駐先やカフェ、ホテル、移動中の新幹線も該当します。
サテライトオフィスとは、ベッドタウンなど本社や本拠地とは別の場所に置かれるオフィスのことです。意外と知られていないかもしれませんが、テレワークの前身に当たります(日本テレワーク協会も、当時の団体名は“日本サテライトオフィス協会”でした)。バブル全盛期の頃には通勤ラッシュの惨状を緩和するための解決策としてちょっとしたブームにもなっています。
なお、リモートワークと比べると、コワーキングスペースや有休施設、空き家を使う点こそ重なりますが、結局は特定の場所に通勤することになるため、柔軟性含め意味合いはやや異なります。また、施設利用型勤務と呼ばれる一方で、働き方というよりはオフィスそのものを指すことが多いです。
英語の「Nomad」もしくはフランス語の「Nomade」を語源とした遊牧民を意味する“ノマド”のような働き方が、ノマドワークです。自宅も含め、カフェ、公園など働く場所は自由。決して一ヶ所に限りません。
大きくはリモートワークに括られ、なおかつモバイルワークを内包する位置づけです。また、ノマドワークの場合、発注元と雇用関係を結ばれたり、会社経営者になられたりする方もいますが、どちらかといえばフリーランスのイメージが強いかもしれません。そうした側面が、テレワークと区別できるポイントであり、モバイルワークと完全一致しないゆえんだといえます。
※ノマドワーク、ノマドワーカーに興味のある方はこちらの記事もおすすめです。あわせてお読みください。
ノマドワーカーになるには?ノマドワークに必要な持ち物、おすすめの職種
ワーケーションに関しては、他の働き方とはまず導入目的が異なります。
言葉自体は、2000年代のアメリカで生まれたワーク(Work)とバケーション(Vacation)を組み合わせた造語です。“仕事”と“休暇”を混在させ、観光先でも働けるスタイルを指します。
そして導入経緯を辿ると、当時問題視された有給休暇取得率のアップが目的であるのが分かります。
公私切り分けを前提に休みはしっかり取り、Web会議の時間だけは仕事に当てる(参加する)といったスタンスが、一定数、成果につながったのでしょう。少なくとも海外では浸透してきた印象です。
現在は、個人、企業問わず意義のある取り組みであることと同時に、社会的にも大きな役割を担う制度として確立されています。
労働者の局所集中状態を改善する狙いがあるのはもちろん、旅先で得られる視点や情報、日常から離れることで培われる開放的で自由な発想などもまた、自社のビジネスを好転させるために期待されている要素です。加えて、コロナ禍で大打撃を受けた観光事業の支援や復興にも寄与しています。
リモートワークに密接しつつも、独自の概念が発展し、他の働き方とはまた違った魅力を見せるワーケーション。日本でも今後さらに普及していくように思います。
※ワーケーションについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。あわせてお読みください。
ワーケーションとは?意味やメリット、課題など解説!事例、効果も紹介
リモートワークを導入するうえでやはり、電話システムの問題解消は不可欠です。
社内外問わず、電話によるコミュニケーションを円滑に進められない危惧があるうちは、(リモートワークを)推進するのに心許ないでしょう。
そうしたなか、役に立つのが「クラウドPBX」です。
ビジネスフォンが果たす役割や機能そのままに、コストも抑えつつ、インターネット環境さえ整えばどこでも活用できます。
クラウドPBXは、端的にいえばビジネスフォンの仕組みをクラウド環境に置き換えたサービスです。インターネット回線上にPBX(主装置)を仮想設置し遠隔で用いることで、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスでも内線、外線の利用が可能になります。固定電話機に依存せずに済むとなれば、安心してリモートワークを取り入れることができるでしょう。
なお、弊社が扱うクラウドPBXのサービス『クラコールPBX』については、内線のみですがアカウント作成後、無料でご利用可能です。よろしければぜひ、お試しください。
お持ちの環境における音質テストにもお役立ていただけます。